受賞歴
最優秀賞
★作品についてお聞きします
作品のテーマは?
「くつしたで語る、小さなワクワクを」
この作品は、靴下を履くこと自体を、毎日の中の楽しい体験にしたいという思いから生まれました。
その日の気分や心の状態に合わせて靴下を選び、色やデザインを通して自分らしさを表現することで、何気ない一日が少しだけ特別なものになると考えています。
靴下をただ身につけるものとしてではなく、日記を書くように「今日の自分」やそのときの気持ちを重ねて残せる存在になってほしいという思いを込めました。
日常の中にある小さなワクワクに気づき、自分自身と向き合うきっかけとなる作品を目指しました。
そのテーマにした理由と、誰に何を伝えたかったかを教えてください。
私自身が靴下が大好きで、日常の中で気分を切り替えたり、前向きな気持ちになれる存在だと感じているからです。
一日の始まりに靴下を選ぶ時間は短いですが、その日の気分を左右する大切な瞬間だと考えています。
また、靴下は服装の中でもさりげなく自分らしさを表現できるアイテムであり、そこに魅力を感じました。
靴下をただ身につけるものとしてではなく、自分を表現し、その日の思いや感情を日記のように残せる存在にしたいです。
そして、たくさんの人に靴下に興味を持ってほしいと思い制作しました。
完成までに苦労したこと、それをどのように乗り越えたか教えてください。
企画書を提出した際、何人かの先生から『靴下だけでは評価されにくいため、他のアイテムも制作した方がよい』という意見をいただき、悔しさや戸惑いを感じました。
自分の中では靴下というモチーフに強い思い入れがあり、この作品で伝えたいことも明確だったため、その言葉をすぐには受け止めきれず、気持ちの整理に時間がかかりました。
一度は靴下と他のアイテムを組み合わせた企画も検討しましたが、案を膨らませていく中で、それでは自分が最も大切にしたい靴下の存在や魅力、そしてこの作品を通して伝えたかった思いが薄れてしまうのではないかと感じるようになりました。
そこで改めて、自分が本当に制作したいものは何なのかを見つめ直し、靴下のみで制作することを選びました。
靴下だけでも評価される作品にするためには、これまで以上に工夫が必要だと考え、デザインや見せ方、細部の表現について何度も考え直しました。
少しでも楽しい、面白いと感じてもらえる作品になるよう試行錯誤を重ね、ダミー制作と修正を繰り返し行いました。
そのデザイン過程を通して、靴下の魅力や可能性を改めて見つめ直すことができ、最終的には自分自身が納得できる形で作品を完成させることができました。
卒業後の目標と、目標に向けてチカラを入れていきたいことを教えてください
卒業後は、日々の生活の中に小さなワクワクを届けられるようなデザイナーになることを目標としています。
身近なものや何気ない瞬間に目を向けながら、手に取った人の気持ちが少し前向きになったり、心が軽くなったりするような表現やデザインを生み出していきたいと考えています。
そのためには、これまでの経験や価値観にとらわれることなく、さまざまな分野や考え方に触れ、多くのことを実際に体験していくことが大切だと感じています。
新しい環境に身を置き、人との関わりを通して刺激を受けながら、自分自身の視野を広げ、表現の幅を少しずつ深めていきたいです。
日々の生活の中で感じたことや心が動いた瞬間を大切に積み重ね、自分らしい視点で感じたワクワクを形にできるデザイナーへと成長していきたいと考えています。
そして、今回制作した『くつしたにっき』については、今後実際にブランドとして立ち上げていくことを目標としています。
卒業制作展の際には、多くの方から『買いたい』『実際に使ってみたいので販売してほしい』といった声をいただき、その反応がとても嬉しく、作品を制作してきたことが誰かの心に届いたと感じることができました。
この経験を通して、自分の作品が誰かの日常に寄り添い、毎日の中に小さな楽しさや彩りを加えられる可能性があることを実感しました。
今後はSNSなどを活用しながら少しずつ知名度を高め、作品やその背景にある思い、コンセプトを丁寧に発信していきたいと考えています。
作品を通して多くの人とつながりながら、日常に寄り添うものづくりを続けていくことを目標に、今後も取り組んでいきたいです。
選考した先生からのコメント
靴下への深い愛着が作品全体から感じられ、商品一つひとつだけでなく、ブランド全体としての世界観や統一感まで丁寧に表現できていました。
コンセプトとデザインがしっかりと結びついており、ブランドとしての完成度の高さが伝わる点が印象的でした。
靴下という身近なアイテムの魅力が、デザインや見せ方を通して分かりやすく伝えられており、何度もデザインの修正を重ねながら丁寧に制作を進めたことで、完成度の高い、素晴らしい作品に仕上がったと感じました。
