受賞歴
卒業制作 最優秀賞
★作品についてお聞きします
作品のテーマは?
作品のテーマは「可愛い子猫の郵便屋さん」です。コンセプトは オティスという野良猫の物語です。オティスはヨーロッパにある町で優しいおじさんに拾われます。そして、愛してくれる人たちに出会い、自分の居場所を見つけていくお話です。この世界観を絵本とグッズで、表現しました。
そのテーマにした理由と、誰に何を伝えたかったかを教えてください。
このテーマのきっかけは、おそらく地元の友人の存在だったと思います。
彼女が「日本にいる間、良い思い出になるように、手紙を書いて送ってほしい」と提案してくれました。
その言葉を思い出したことから、郵便屋さんのコンセプトを思いつきました。そして、私は自分のイラストとオティスのストーリーを通して、見る人に安らぎと希望を届けたいと思ったことで、卒業制作として作成を行いました。
完成までに苦労したこと、それをどのように乗り越えたか教えてください。
最初に絵本のイラストを描き始めた時は、何度も描き直してしまい、自分のスキルが作りたいものを表現するには足りないと感じていました。しかし、スケジュールの締め切りを守らなければならなかったため、完璧ではなくても自分の間違いを受け入れて描き進めるしかありませんでした。その結果、色使いや建物の描き方を自分のミスから学び始め、だんだんと上達していきました。最後の3枚を描く頃には悩む時間が減り、より楽しく描けるようになりました。諦めずに最初の企画通りに進めて、本当によかったと思いました。
卒業後の目標と、目標に向けてチカラを入れていきたいことを教えてください
最後の学期の頃、見る人の心を落ち着かせ、幸せな気持ちにできるイラストを描きたいという夢が生まれました。
そのために、絵を描く力や色使い、そして自分の頭の中にある世界を表現するためのストーリーテリングの力を、これからも磨き続けていきたいと考えています。
卒業後は、自分のイラストをもとにした作品や商品を制作し、見る人に安らぎや明るさを届けたいと考えています。卒業制作を通して、自分の作品を将来もっと商品や絵本にしていきたいという気持ちが強くなりました。なぜなら、人々に画面で見るだけでなく、実際に手に取って大切にしてもらいたいと思ったからです。
制作時に工夫したこと・力を入れたこと
絵本の発想をした時に意識したことが2つあります。それは、「光」と「色彩」です。光は物語やキャラクターの感情を伝える力があると感じているので、色々な光の表現を行いました。例えば、夕焼けを使ってシーンの安らぎを表現しました。その光によって、郵便屋さんの仕事が終わり、オティスがやっとリラックスできる瞬間だというストーリーを伝えています。次に意識したことは色彩のデザインです。私はフィンセント・ファン・ゴッホがとても好きなので、この制作では彼の色彩技法を使ってみたいと思いました。そこで、できるだけイラストの中で補色や相似色を使ってみました。
選考した先生からのコメント
主人公の子猫が優しいおじさんに拾われ、自分の居場所を探すために郵便屋さんで働きながら、人々の優しさに触れて成長していくことを描いた作品です。
2年間という短い期間でしたが、画力だけでなく色や光の表現方法、自分の世界観をイラストに落とし込むのが格段にレベルアップしました。キャラクターも親しみやすいデザインで、イラストだけでどんなシーンなのかがとても伝わる仕上がりとなっています。絵本だけど文章を入れないことは始めの構想から練っていたので、しっかりと最後まで仕上げることが出来たかなと思います。
卒業制作では始めの企画からテーマやコンセプトはブレずに描き進め、中間プレゼンテーションでもイラストの進捗も危なげなく、最後まで描き切れたかと思います。
また、イラストの出来栄えだけでなく、展示風景も素晴らしく、等身大パネルを始め、郵便屋さんに関連する切手やポストカード類を盛り込み、見ていただく方への楽しませる気遣いや世界観表現を上手く見せられている素敵な作品です。
