MOVIE
★作品についてお聞きします
作品のテーマは?
未来へのトランジション
そのテーマにした理由と、誰に何を伝えたかったかを教えてください。
次世代モビリティ「Raptor」をテーマに、2035年の未来を描く映像企画「Co-Creation Movies」に参加させていただきました。Raptorは3輪の「プラットフォーム型モビリティ」です。その最大の特徴は、ベースユニット(下部)とデザインユニット(上部)が分離して合体できることです。上部のデザインユニットを交換することで、車体の形状と機能を変幻自在に再構成できます。Raptorの車体に宿る未来的な構造美と先進性に焦点を当てつつ、2035年の都市圏へと移動していく様子を描くことで、未来への遷移(=transition)と次世代モビリティの実在感を表現したいと考えこのテーマを選定しました。Japan Mobility Showのように大規模なイベントでは会場の情報量が多いため、インパクトのあるトランジションやエフェクトでなるべく目を引き、来場者にブースに足を運んでいただけるような映像を目指しました。
Raptor および Roidztech × 3 名のクリエイターによる共創映像「Co-Creation Movies」 の紹介
https://roidztech.com/archives/203
完成までに苦労したこと、それをどのように乗り越えたか教えてください。
「2035年」という時代は現代からそこまで遠くない未来であるため、どのレベルの未来感を表現するかが悩みどころでした。結果的に今後の技術発展が予想される「クリーンエネルギー」を意識した背景を構築し、前半の生成カットにSci-Fi的なディゾルブ、後半にワープする表現を加えることでニュアンスを調整しました。またレンダリング時間とエフェクト実装の関係で、今まで多用していたCinema 4DではなくUnreal Engine 5で制作を進めたため、ブループリント構築や関連するリサーチにかなり時間がかかり大変でした。今回のJapan Mobility Showのような規模のイベントの展示映像に携わるのは初めてであり、調整時に完成後の上映イメージがなかなか湧かずその点も苦労したのですが、参考画像などを足がかりに調整を続けることで乗り越えました。時間をかけた分会場で見た時の感動は大きく、達成感がありました。
卒業後の目標と、目標に向けてチカラを入れていきたいことを教えてください
卒業後はエフェクトデザイナーとして就職する予定なので、今までの制作で培ってきた感覚を大切にしつつ、新しい技術を常に学び視野を広げながら成長していきたいと考えています。またお仕事として知的財産のデザイン開発に携わっていく一方で、個人的に取り組んできた映像制作・作曲・ゲーム開発・コンテンツ運営などの各分野の知見を融合した自分なりの表現も追求していきたいです。
※掲載内容は、2025年12月のインタビュー当時のものです。
