受賞歴
1年生学園祭 優秀賞
★作品についてお聞きします
作品のテーマは?
この作品は2025年デザイナーズマーケットで展示をした作品です。 「専門学校東京デザイナーアカデミーお茶の水本校舎の学生ホールのリノベーションを行うなら」というテーマで模型の制作を行いました。 私個人で掲げたテーマは、「小さな魔法のホール」です。 「学生ホールに、小さな魔法を。語らい、学び、夢を見る、物語のような空間へ」をコンセプトとし、異なる3つの空間設計を行いました。
そのテーマにした理由と、誰に何を伝えたかったかを教えてください。
この制作では、日常の中に小さな"魔法"を感じられる場所を作りたいと考え、映画『メリーポピンズ』のように、現実と空想のあいだを軽やかに行き来するという体験を、今回の制作では3つの異なる空間で表現しています。 緑のある公園のような空間では会話が生まれ、クラシックな空間では学びや集中が促され、子ども部屋のような空間では想像力が広がる。 それぞれの空間が学生の気持ちをやさしく切り替え、日常の中にほんの少しのワクワクを取り戻す"魔法のような場所"になることを目指しました。学生たちに向けて、学びや交流、休息といった行動の切り替えを自分の意思で楽しめるような、"自分の心をコントロールできる小さな魔法"を届けたいという思いを込めました。
完成までに苦労したこと、それをどのように乗り越えたか教えてください。
ひとつの空間の中に3つの異なるシーンを入れ込みながら、全体としてまとまりのある空間にすることに苦労しました。 また、空間を仕切る際に壁を使わず、雰囲気や素材で境界を表現したかったので、そのディティールの難しさもありました。 さらに、当時の流行や映画『メリーポピンズ』の世界観に寄せながらも、自分らしいデザインとして成立させることにも時間をかけました。 曖昧なまま進めるのではなく、自分でデザインを何度も描き出し、組み合わせを検証しながら進めることで課題を乗り越えました。 素材や配色、家具のバランスを図面やスケッチ上で組み合わせ、空間全体を俯瞰して確認することで、3つの空間が調和する構成を見つけました。映画のデザインをそのまま真似るのではなく、自分のデザインとして再構成することを強く意識したことで、作品全体に一貫性と個性を両立させることができました。
卒業後の目標と、目標に向けてチカラを入れていきたいことを教えてください
この制作を通して、異なる空間を調和させながら全体をまとめる構成力と、納得のいくまで考え抜く粘り強さを自分の強みとして実感しました。 映画の世界観を自分のデザインに落とし込む過程で、空間に合わせた表現やコーディネートの面白さに気づきました。 卒業後はまだ方向を模索中ですが、人が心地よく過ごせる空間をつくるために、素材や色彩の知識を深めながら、空間に"小さな魔法"を感じられるデザインを目指しています。 そのため、空間の雰囲気や使う人の気持ちに寄り添ったデザインを提案できるよう、色や素材の知識を深め、根拠をもって表現できる力を身につけたいです。
選考した先生からのコメント
3つのシーンを広々とした学生ホール全体の空間を残したまま生み出せていると思います。 また、落ち着いた品のある雰囲気と広々と感じる空間デザインがされており、照明のデザインやテーブルクロス、小物などにも細かな工夫がみられます。リノベーション後の空間をイメージのしやすい模型になっていると思いました。
※掲載内容は、2025年11月のインタビュー当時のものです。
